2019年11月24日、かながわ県民センターで「フィリピンにおける超法規的殺害」という重いテーマの講演会を草の根援助運動とSTOP THE ATTACKS CAMPAING 実行委員会との共催で開催しました。講演者はフィリピンから来日した人権団体KARAPATANで活動する弁護士マリア・ソル・タウレさんと、前下院議員で全国農業労働者組合UMA副議長のアリエル・バリン・カシラオさんの二人。当初来日予定だったネグロス砂糖キビ労働者組合NFSW事務局長のジョン・ミルトン・ロサンデさんは、直前に国軍と警察により拘束され、釈放されたものの来日することができず、スカイプによる出演となりました。 

お二人は神奈川での講演会に先立ち国会議員会館での院内集会で講演。この場には国会議員、議員秘書、弁護士、研究者、NGOらが出席。日本政府はドゥテルテフィリピン大統領に殺害をやめるよう働きかけるべきとの認識を共有しました。 

人道に対する深刻な罪

 フィリピンでは2016年に就任したドゥテルテ政権下、麻薬対策をめぐる過激な取り締まりとともに、多くの人権活動家、労働組合や住民運動のリーダー、先住民族の運動指導者、ジャーナリストらへの超法規的殺害が多発しています。人権団体は、これまで麻薬捜査の中で20,000人以上が、また、農民や漁民、支援する人道活動家、弁護士、宗教者など約250人が政治的問題や土地紛争などを背景に殺害されていると報告しています。 

国際社会はフィリピンにおけるこの異常事態を問題にしています。国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)は「人道に対する罪」にあたるとの告発を受け、2019年2月に予備的な調査を開始しました。しかしこれを受けドゥテルテ大統領はフィリピンはICCから脱退すると表明。この一方的な脱退は調査拒否と受け止められ、国際社会の批判はかえって高まりつつあります。