1996年から開始されたこの保健衛生プログラム当初の出産時の乳幼児の死亡率は、1000分の165で、破傷風、下痢などで多くの子どもたちの生命は、危険にさらされていました。このプログラムでは、出産時の母親と乳幼児の死亡を減少させる目的のデリバリーキットの普及・訓練(父親も含めて)、救急セットの配置、安全な水の飲み方の指導を行いつつ、各村から選抜された若い女性を保健衛生コーディネーターとして訓練してきました。また、NEW HOPEの保健衛生ワーカーが各村への定期訪問する等のシステムを完成させました。その努力によってまん延していた破傷風や下痢等の病気や怪我による危険を大幅に削減してきました。

その後の最大の課題は、出産時の母親と乳幼児の死亡率を改善することでした。開始から10余年で、乳幼児の死亡率は1000分の100に改善されましたが、依然としてそれを下回ることができない状況が続きました。

 長い検討の結果、行き着いたのは、未熟児の出産が多かったことから、早婚の改善と妊婦の栄養補給プログラムでした。早婚に対しては、数年前から、その危険性を啓蒙し各村での討議を進めました。栄養補給プログラムは、3年前から妊産婦に対して鶏を供給し、飼育の訓練をし、自分の村で飼いながら卵を食するよう指導し、2年前からは週に1回の市場が開かれる日に、村と市場の途中にあるP2センターで、妊婦、母親、結婚真近かな女性たちを対象に、健康食品キットを配布し、各村で食するよう指導をしてきました。もし、来ることができない場合には、直ちに保健ワーカーが診察を兼ねて村を訪れ、そのキットを配布してきました。その結果、初めて乳幼児の死亡率が7%台になりました。また、難産や困難な場合が生じたときには、けもの道をかき分け、大変な思いをしながらセンターまで連れて行き、その後NEW HOPEの救急車で28Km離れた州政府の病院まで連れて行くシステムを作りあげました。

出産後の母親の死亡も多々見られたことから、母親に対してもP2センターで州政府の行う免疫をつける予防注射や栄養補給食品キットを配布し、保健ワーカーの定期的検診を行っています。

乳幼児死亡率:5歳に達する前に死亡した子どもの数。1000人に対する比率で表す。