フィリピンを襲った巨大台風ヨランダから3年目


2013年11月に史上最大級の台風「ヨランダ」が襲来。草の根援助運動(P2)は直後に緊急支援を実施し、翌年にはフィリピン中部・東サマール州の3村に対して、組織化を柱として漁船供与や生計手段支援を組み合わせた復興支援を行いました。
フィリピン中部はそれまでP2が関わったことのない地域ですが、その後も支援を継続し、現在は主として女性組織を中心とした生計向上プログラム支援を実施しています。

台風被害その後
漁船の9割が全半壊しましたが、草の根援助運動(P2)の他にフィリピン漁業庁や各国NGOからの支援も入り、漁船の数はほぼ台風前に戻りました。しかしながらこの
地域は苗から収穫まで7年かかるココナツ農業が中心のため、離農して漁業に流入する者が増えており、一人当たりの漁獲量は減っています。
住宅は、1村では国際NGOの大々的な支援が入り、全戸に家が提供されました。一方で応急的に建てた仮設住居に住み続けている村もあります。電気は完全に復旧していますが水道は遅れており、行政が貯水池建設などを打ち出していますが解決には時間がかかりそうです。

草の根援助運動のプロジェクト


P2が活動の中心と位置付けた組織化は概ね成功し、3村それぞれにおいて、女性組織は現在も活発な活動を続けています。
バランヒーガ市バッカオ村女性組織BBWAとキナポンダン市サントニーニョ村SWAでは、生計プロジェクトとして養豚を始めました。養豚経験のある組織リーダーと飼料会社の技術者をアドバイザーとして、各戸で小さな養豚小屋をつくり、それぞれのメンバーが子豚を受け取って育て始めています。経費を引き、その利益から次の子豚を購入するとして、3か月後には最初の子豚1頭の利益は4,000ペソ(9,600円)になります。一戸あたり3頭の飼育が現在の目標です。
ギゴソ村女性組織GIWAは、村内の3か所に店を出し、10人~15人の3グループに分かれてそれぞれが独立採算で活動しています。P2支給の原資が店の立ち上げと仕入れに使われ、現在は各店に米、ガソリン、野菜の他、缶詰や袋詰め食品、鶏の飼料などが置かれて事業は順調に進んでいます。メンバーは交代で店番に入り、大体2-3か月に1度500ペソから1000ペソ(1200円~2400円)を受け取っており、貴重な生計手段になっています。

これからの支援


P2は東サマール州の他の村でも視察を行っており、
漁業支援、農業支援、教育支援等さまざまな
援助の要請を受けています。現地の人たちの
要望を丁寧に聞きながら、この地での支援
を継続していくことに
しています。

このプロジェクトは連合・愛のカンパの助成金、WE21ジャパンかなざわの援助金で実施しています。

子豚を育てる養豚小屋。ここで3ヶ月ほど育てる。