20141年12月30日付神奈川新聞が、5月に続いて台風被災者支援プロジェクトを記事にしてくれました。

「組織化」を中心としたプロジェクトについて、とてもまとまった記事になっています。

神奈川新聞2014年12月30日草の根援助運動フィリピン漁村支援

横浜市磯子区のNPO法人「草の根援助運動」(石塚章理事長)がフィリピンの漁村で進めている台風被害復興支援プロジェクトが、着実な成果を挙げている。漁民組合、女性組合の立ち上げ、小型漁船計19隻の提供による漁の復活、海藻養殖や干物製造など新事業も進められ、村民は自立に向け前進している。

フィリピンは昨年11月の台風30号で死者・行方不明者8千人超、避難者約400万人という被害を受けた。草の根援助運動は、現地NGO(非政府組織)「フィリピン農村再建運動」と共同で、今年4月から支援プログラムを始めた。

対象は、最貧困地域で復興も遅れた東サマール州の漁村。当初はバッカオ、ギゴソの2村、後にサントニーニョ村も加えた。3村(人口計約2700人)では、計約230隻あった3~5人乗り木製小型漁船「バンカー」は高潮で流され、残ったのは9隻。村民のほとんどが生計手段を失い援助で生活していた。

支援は、エンジン付き小型漁船(全長6・6メートル、5・4メートルの2種類)と漁具の無償提供が軸だが、村民が主体的に行動できるよう村民の組織化に重点を置いたという。常駐スタッフが、村民への説明、地域リーダーの発掘などを行った結果、各村ごとに15人から60人規模の漁民組合、女性組合が発足。ギゴソでは、禁漁区設置を望む15人が多目的組合も結成した。

小型漁船は8月、漁民、多目的の計4組合に各3~8隻、計19隻を提供した。木材資源維持のため割高のグラスファイバー製を購入したため、当初計画の25隻より数は減ったという。漁船は組合所有で交代使用、または最貧困組合員に譲渡され、フル回転で使われている。

各組合では新規事業も始めた。サントニーニョの漁民組合は海藻養殖に挑戦している。ギゴソ女性組合は干物の製造販売を始めた。夫らが水揚げした魚の一部を干物にし近隣の地方都市で販売、1カ月約30キロを売り貴重な現金収入になっている。バッカオ女性組合は、ろうそく製造、服の製作などを計画している。

村民の生活は被災前にはほど遠い。だが、バッカオ漁民組合のフロロ・デイプ代表は「草の根援助運動の支援は本当にうれしい。自分たちもそれに応え頑張りたい」と決意を語っている。

小野行男事務局長は「村民の組織化で将来展望が開けた。参加型開発の成功例になった」と語る。ただ、かながわ民際協力基金や県民から得た事業資金は1年間で約440万円。「漁船はまだ足りないので、さらに支援したい」と資金協力を呼び掛けている。問い合わせは、事務局電話045(758)0910。

【神奈川新聞】